“「普通がいい」という病~ 「自分を取りもどす」10講 “を読んで

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題名の通りです。

実際に初めに読んだのは数年前ですが、
良い本だったので紹介します。

うつなどで社会との関係に悩んで居る方や自分らしく生きたい人にとって、
気持ちを整理するために役に立つ本だと思います。

読んだ当時つけた耳(良かったページ)からいくつか引用してみましたので、
引用箇所は青色で斜め字になっている箇所です。

・悩みや苦しみについて(P35~P36)

病気や苦しみとは天からのギフトのようなもので、その中にとても大切なメッセージが入っている。

中略

思い切って受け取ってその忌々しい包みをほどいてみると、そこには、自分が自分らしく生きていくための大切なメッセージが見つかる

著者の言うように、根本の解決策を探るための、悩みについては”考えない”という逃げよりも、深く考える事で人生をよりよくするためのヒントはあると思います。

たとえば、会社に行きたくない、働きたくないという悩みでうんうん悩むよりは、

・会社になぜ行かなくてはならないのか
⇒金が無いから

・金はどうすれば確保できるか
⇒使わない(節約)、稼ぐ(転職、副業)、お金に働いてもらう(運用する)

といった方向を探るほうが悩み続けるよりも気持ちの面で幸せになれますからね。

・孤独に関連した話(P140~P141)

 私達は映画を見るときも、本を読むのも、物を食べることも、
実は一人一人がやっている。

 ~中略~

ですから、一人としての充実をきちんと見つめないと何も始まらないし、誰かといなければ幸せになれないわけではないのです。

誰かと一緒に居ようが、一人で居ようが、
物事を体験するのは自分自身であるということです。同意です。

・人間関係に関連した話(P141)

日々、人間は変化するものです。その変化する人間同士が結び合う関係というものは、日々変化して当然なのです。

 ~中略~

たとえば、夫婦関係にしても、極端に言えば、毎日この人と結婚したいと思うからたまたま夫婦であることがつづいているに過ぎないものであるはずです。

 

著者の言うように基本的な考え方として”今”気が合うから一緒にいるのだという認識で居る事が大事です。(未成年の親子関係のような扶養関係は別として)

夫婦とか友人も固定して依存しつづけられる関係など無いという主張です。

最後の節は、独身の方は夫婦関係を恋人関係に置き換えて考えればよいですね。

結婚して居るとか、恋人が居るとか、友達が居るとか、”持ち物のように”語る人が居ますが、関係性などは著者の言うように価値観の変化次第で変わっていくものという前提で居たほうが良いと思いますね。

親子だから、親友だから、恋人だからといって、”~しろ”と要求しあう関係は醜いです。

・愛と欲望(P145~P146)

そこで私は、次のように「愛」と「欲望」を定義してみたいと思います。

・愛とは、相手(対象)が相手らしく幸せになる事を喜ぶ気持ちである。

・欲望とは、相手(対象)がこちらの思い通りになることを強要する気持ちである。

この話は、エーリッヒ・フロムの「愛するということ」に関連した話ですが、私もそう思います。

私は人間関係で上記の”欲望”型の関係になりそうになると、さっさと逃げますね。

自分の”欲望”に気がつくと、何てつまらないことをやっているんだろうなと反省します。

学校教育でも集団への盲従よりも、こういった考え方を教えてほしいですね。

エーリッヒ・フロムの本は一般人でも読みやすく、考えさせられる内容が多く好きです。

・小径を行く 自由について(P212~P213)

自由というものは、なんの指針もなければ、その小径が正しいのかと問われても答えようがないもので、自分の判断以外に当てに出来るものはない。

マニュアルもなければ他人との比較も出来ないし、前例すらない。これが自由ということの大変さです。

そして多くの人はこのリスクが怖くてしょうがない。それに比べて大通りは不自由だけれど安全。これが、人々を大通りに強く引き付けている最大の理由であるということなのです。

人はなぜそれぞれ違うのに、無理にあわせて皆と同じ道(大通り)を歩むのかについての説明です。

”自由からの逃走”の概要説明として上記の内容でした。

サラリーマンをやめるのには勇気が要るのはこの辺りでしょうね。

マイノリティがたたかれる理由でもあります。

日本人は「あの人変わっているよね?」という話を良くしますが、
なにか具体的に悪い点が無くともちょっと違う考えを持っているだけで、
悪い意味の評判になりがちです。

私は「迷惑もないし、別にいいんじゃないですか」と反応しますが、
怪訝な顔をされた事が結構あります。

自由な道(小径)を歩き出す人は”自由からの逃走”を読んでおいて損は無いです。

・メメント・モリ(P213~P214)

死を目の前にした時に、自分自身の生が不自然だったと思えてしまったなら、たぶん大変な後悔が訪れることになるでしょう。

~中略~

失敗も成功もすべてひっくるめて、自分らしい人生だったと思えるならば、納得のいく死に方ができるのではないでしょうか?

ある程度、突然死んでしまう可能性も考慮に入れて、
自分らしく、心の赴くまま素直に生きればよいんだと思います。(他人の権利を不当に侵害しない範囲で)。

定年まで働くつもりでリタイア後にのんびりするつもりでも、
定年リタイア前にポックリ死ぬといった残念な死に方もありますからね。

以前記事にも書きましたが、
私は虚弱体質なので今のうちに楽しんでいます。

著者は本書か別の本か曖昧ですが、以下のような主張していたと思います。

・”うつ”で死にたくなるのは”このままの状況が続くなら生きたくない”という心の声

・”うつ”で眠れなくなるのは”今日を精一杯生きていないから、死(眠り)にたくない”という心の声

この主張はなるほどなあと思います。

精神が病んで、薬漬けで現実から離れてぼんやりさせたところで、

根本原因を取り除かないとうつ病等のストレスがらみの病は治らないでしょう。

引用した内容はほんの一部なので、気になった方は読んでみてはいかがでしょう。

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