米国配当株好きの方向けの記事です。
一週間の値動きの中からS&P500構成銘柄を中心に配当を持続的に出せると思われる企業について、
急な株価変動がないかをチェックしていきます。
週間変動が5%程度の値動きあたりからが対象としたいと思います。
1%,2%程度の値動きは理由が無い場合が多いですから。。
・今週の値動きが大きかった配当銘柄一覧
まず、値動きとPER、利回りを上表を示します。また、参考情報として下のチャートに上記銘柄の1年の値動きを示します。
・上記銘柄の1年チャート
値動きに関して、まず上昇から見ていきますと、ギリアド(GILD)はカイトファーマ(KITE)買収発表後調子が良いですね。今週だけで13.66%の上昇です。
買収先企業は現在全く利益を出していない企業を1.2兆円程度投入しての買収ですが、CAR-T癌治療薬の期待で買われています。
関連現地ニュース:ギリアド・サイエンシズがカイト・ファーマを買収した3つの理由(英語記事)
買収を発表された直後にノバルティス(NVS)のCAR-T癌治療薬KymriahがFDA承認を受けたことで期待が高まっています。
3ヶ月で30%くらい株価が上昇しているので私の持ち分もやっと含み益になってきました。ギリアドはPER9倍ですが、医薬品の値下げがあって一株利益は数年下落傾向が続くと見られているので、安直にPERだけ見て買うというのは危険な銘柄です。
アムジェン(AMGN)は欧州委員会が甲状腺機能亢進症の治療薬としてミンパラ(Cinacalcet)の使用拡大を承認、多発性骨髄腫治療薬のフェーズ3結果、高脂血症治療薬関連の良いニュースが見つかりましたがどれが決め手かは掴みかねますね。。
関連現地ニュース:欧州委員会、透析時の末期腎疾患の小児における二次性副甲状腺機能亢進症の治療薬としてミンパラ(Cinacalcet)の使用拡大を承認
シャイアーは特にニュース見つからず、バイオ関連が強いので連れて上がっているのかと。
さて、下落を見ていきますと、キャンベルスープ(CPB)が11.28%の下落、これ期待はずれとなった四半期決算で売られています。年間でも20%下落とS&P500の平均からは随分と残念なパフォーマンスです。
ここ数年来、PB商品との競争、ドル高、健康志向の高まりで業績には逆風続きです。
ただ、3%程度の配当利回り、PERも15倍台になっていて、下落が落ち着けばバリュー長期投資家には入れる水準になってきたかなと思います。今年の春先では結構割高な水準だったのはチャート(紫色)からも分かりますね。
関連現地ニュース:キャンベルスープ、4Q17の業績悪化を報告(英語記事)
次はトラベラーズ(TRV)ですが、損保会社なのでハリケーンのハービーに関する被害の保証を嫌気して5%程度の下落となっています。ALL,CBあたりも少し下げてますね。
金融保険関連は昨年末のトランプ相場でかなり株価が上がってしまったので、PER11.95%,配当利回り2.4%と損保会社としては高くも安くもない。過去水準からみても少し割高なレベルだと思います。
トラベラーズは債券の利回りと損保の収益でコツコツ地道に配当・自社株買いをする株主重視の優良企業ですが、ハリケーンの被害状況や悲観しての売りが落ち着くまで様子を見たいと思います。
ホームセンターや自動車業界は復興や買い直し需要で株価を少し上げていますね。
関連現地ニュース:トロピカルストームハーベイ、保険ストックを下げる(英語記事)
・あとがき
ほぼ毎週末は、一週間の値動きをチェックして、
買い時か売り時か考える作業をしています。
その作業ついでに記事にしてしまえということです。
こういう記事を書いたところで米国株が日本ではマイナーで、
私が出した情報なんて市場に全く影響を出さないので気軽に出してもよいかなと。
調べたついでに他の人も役に立つ(・・・とは限らないけど)、参考情報が出せればいいかなということで、それなりに需要がありそうなら続けていこうと思います。
更新頻度は毎週になるか隔週になるか毎日になるか、はたまたやめてしまうか、気分と需要次第で変えていこうと思います。以前毎日これをやろうとして挫折したので。
個別株やセクターの動向で経済や社会情勢の変化が知れるのでぜひ続けてほしいです。