最近、札幌への引越しを考えています。
札幌は中心部でも横浜のはずれの方にいる今の家賃と変わらないくらい安いです。
で、引っ越すなら中古マンションを買うという選択もありかなと思ったので、
現金での購入で家賃と比較してどのくらい利回りがあるかを検討する作業をしていました。
住み続ける前提は無理があるので、築20年前後で、55年くらいの耐用年数とにして、2割くらいの空室率で、同じ家賃で30年前後貸す場合のかなり甘めの家賃設定で考えます。
パラーメータとしては
[賃貸の場合]
・支出:家賃、火災保険保険料、不動産契約手数料、更新料、保証人料
・収入または支出:購入資金で運用した利益(損失)(株・債券)
[持ち家(マンション)]
・支出:物件購入費用、管理費、固定資産税、修繕積立金、不動産の購入手数料と税金(物件価格の1割程度)
・収入:空室率20%とした場合の賃料
・収入または支出:更地にするまでの払込修繕積立金 + 更地にした場合の土地の持分 – 耐用年数後取り壊した場合の工事費用
さてどうなったか。。
すると、買った場合の取得費用に対する実質的な利回りは大抵1~3%前後に落ち着きました。
物件を売るまで自分だけが住めば空室率は0%になるのでもう少し有利になります。
物件の情報には表面利回り10%程度とか書かれていますが、実質的な利回りを考えるとこんなもんだと思います。
おそらく、多少物件価格の値引きがあるにせよ不動産業者が銀行から借りる金利に少し足したくらいの利回りしか出ないように価格形成がされているのではないでしょうか。
これでは物件固有のリスクを背負い込むにはあまりに割りに合いません。
日本国内の債券利回りがほぼ0~1%程度なので、仕方ないのかもしれません。
私は買うくらいなら購入費用をインデックス投資した方がいいなと思いました。
世界のインデックス投資の長期の平均的なリターンは7%程度ですし、リスク分散にもなります。
長期投資なら買った場合の利回りを余裕で上回るでしょう。
購入費用を高配当株のインデックスETFを買って家賃に充当すれば、家賃も実質的に軽くなると思います。
結果として月の家賃が固定資産税+管理費+修繕積立より安くなる可能性も。
購入を肯定的に考えるとしたら、投資をせず、現金しか持たない人には有利に働きます。
あとは、ずっとその物件に住み続ける前提(空室率0%)だとさらに(2~3%程度)利回りが上がりますので、貯金一本でずっとその家に住むならありかもしません。
転売となると、また手数料や税金がかかるのでどんどん資金効率が落ちていきます。手数料や税金が結構痛いです。
マンション価格が割と安めな札幌でローンなしで買う前提でもこの結果なので、
家賃を払うより買ってしまえという選択は、安易に考えない方がいいと思います。
特に量的緩和で金利が低い今は厳しいと思います。
株も少し高いですが、国内の住宅価格ほど金利の影響を受けていないと思います。