東証で買える米国高配当ETF(1589)の配当は維持できるか?上位銘柄の利回りと配当性向を見てみよう。

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前回の記事(手軽に米国株の高配当戦略をとるなら高配当株ETFで十分。東証でも買えます。 )

に引き続いて補足記事を書きます。

東証で買える米国高配当株 ETF(1589)は年間コストが0.08%、分配金利回りは 3.15% (17/2/28時点)となっており、コストの安さと分配金利回りの高さは米国株投資をはじめるのに魅力的な水準に感じるのではないでしょうか。

・配当持続性を見極めるための考え方

この配当水準が維持できるかは、このETFは複数の高配当株を組み合わせる投信のような形をとっているので、上位の銘柄を観察すれば配当の持続性について推測することができると思います。

そこで、上位10銘柄の配当利回りと配当性向(利益のどれだけを配分しているか)を表にしてみようと思います。

なお、上位10銘柄としたのは、このETFの55%を上位10銘柄だけで占めていますので、このETFのパフォーマンスは上位10銘柄にかなり影響されると思うからです。

20銘柄まで見ればもっと精度は上がると思います。

配当性向については、単純に一株あたりの配当/利益で求めても良いのですが、今回は配当/フリーキャッシュフローで計算してみました。

配当を維持できるかはフリーキャッシュフロー(FCF)を見た方が確実だと思っています。

利益とフリーキャッシュフローの相関が薄い企業は決算を読みにくいので素人が手を出さない方が良いと思います。

私は素人なので基本手を出せません。

・米国高配当ETF(1589)上位銘柄の利回りと配当性向の集計結果
銘柄コード 会社名 比率(%) セクター 配当利回り 配当性向
XOM エクソンモービル 8.32 エネルギー 3.67% 210%
T AT&T 8.08 電気通信 4.59% 71%
VZ ベライゾンコミュニケーション 6.36 電気通信 4.56% 183%
JNJ ジョンソンアンドジョンソン 5.92 ヘルスケア 2.51% 57%
CVX シェブロン 5.31 エネルギー 3.98% 100%
PFE ファイザー 5.11 ヘルスケア 3.56% 53%
PG P&G 4.58 生活必需品 2.94% 62%
PM フィリップモリスインターナショナル 4.43 生活必需品 3.65% 93%
KO コカコーラ 3.6 生活必需品 3.34% 94%
CSCO シスコシステムズ 3.47 情報技術 3.07% 38%
平均   55.18 3.59% 96%

結果については2017/3/22現在で確認できている年間決算数値から算出されたものです。

注:CVXについてはFCFがマイナスなので、配当性向100%としました。

・集計結果に対する考察

まずは集計結果を見ていきますと、上位10銘柄の平均配当利回りは3.59%,平均配当性向は96%となりました。

配当性向はかなり高い水準ですね。

平均配当性向が高いのは100%を超える銘柄が平均をあげてしまっている点を考慮に入れたほうが良いと思います。

しかし、配当性向50%を下回るのはシスコだけですね。

次にファイザー、ジョンソンアンドジョンソンと続きます。

このあたりは負債も少なく配当水準については安心して持っていられそうな銘柄です。

今回100%超の配当性向になったのは原油価格下落で利益が大幅に下落したエクソン、シェブロンですね。

この2銘柄は10年単位で連続増配を続けていますが、原油価格次第では増配記録停止もあるかもしれません。

次に危ういと見えるのはベライゾンです。

4Gへの設備投資が大きく、競争も激化していて、負債も大きいので利上げで利払い増加で厳しくなる可能性がありますね。

私は以前、配当目的でテレフォニカやオレンジ(旧フランステレコム)を買って減配&株価下落で大分やられたので、通信株って怖いです。

ちなみに私は上記10銘柄のほとんどを1株以上保有していますが、配当性向が高過ぎる銘柄は保有量を減らすことが多いです。

高配当につられて、安易に高配当銘柄ばかりを買うと減配の憂き目にあうこともあるので気をつけましょう。

今回取り上げた銘柄は連続増配年数が長い企業が多いので配当維持が最優先されるので、減配の確率は低そうではありますが。

配当性向が高すぎる銘柄の増配についてはあまり期待できないかもしれません。

ちなみに、私は現在マネックス証券の口座で米国株のトレードをしています。

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